★★★ 1967年(1) ★★★
♪思い出のグリーングラス
汽車から降りるとそこは以前と変わらない懐かしい故郷の町 そして昔のように出迎えてくれる母さんと父さん
通りの向こうからさくらんぼの唇と金髪をしたメアリーが駆けてくる 緑したたる我が町、我が家、ああ懐かしい
* みんなが腕を広げ、優しく微笑み迎えてくれる 緑したたる我が町、我が家、ああ懐かしい
古い家はペンキはひび割れ、干からびていてもまだ建っている そうしていつも登って遊んだ、あの懐かしい樫の木もそのままだ
さくらんぼの唇と金髪をなびかせた可愛いメアリーと辿ったあの小道 ああ懐かしい緑したたる我が町、我が故郷
*
その時ハッと我に返り周りを見回した そこは四隅を灰色の壁に囲まれた監獄の中
夢を見ていただけなんだ、いるのは看守と悲しげな老神父 夜明けとともに腕を抱えられ僕たちは歩いて行くんだ
でももう一度、あの懐かしい緑したたる故郷が甦って来るんだ
そう、緑したたるあの懐かしい樫の木の下に眠る僕をみんなが見に来るときに
♪最後の恋
これまで何度も恋をして恋のことは分かっているはずだった でも今の君のつれない仕打ちはたまらない
もうこんなに人を愛することはないだろう そうさ、もう二度と恋などしはしない
君の噂など気にもしなかった でも君が他の男と寄り添う姿を見て僕は打ちのめされた
プライドなんか捨てていつでも君に心を捧げよう でも君が他の誰かに恋するなんて僕の心は張り裂けそうだ
もうこんなに人を愛することはないだろう そうさ、もう二度と恋などしたくない
♪ホリディ
クローディーヌ・ロンジェは元女優で、歌はあまり上手くありませんが、曲によってはとっても
ゆったりと聴けるのが好いところです。彼女は僕たちの時代の大歌手アンディ・ウイリアムスの
元奥さんです。しかしアンディと離婚後、清楚な顔立ちと声とは裏腹に意外に性格がきついのか
元オリンピック・スキーヤーの愛人を射殺します。暴発を主張しましたが、過失致死罪に問われ
30日間服役しました。
♪サマー・ワイン
* 春のイチゴとさくらんぼに天使の口づけ、私のサマーワインは本当にそれで作ってるの
今まで人前ではほとんど付けなかった銀の拍車を鳴らしながら俺は町に乗り込んで行った
女は俺の銀の拍車を見て、サマーワインがあるからちょっと寄って行きなさいよと言った
*
銀の拍車なんか脱いでしまってくつろぎなさいよ、サマーワインをご馳走するわ
まぶたがだんだん重くなってきて、口もしどろもどろになって来た
起き上がろうとしたが、自分の足さえわからない
女は聞きなれない口調で安心させると、一層サマーワインを注ぎ始めた
*
銀の拍車なんか脱いでしまってくつろぎなさいよ、サマーワインをご馳走するわ
日の光の眩しさで目が覚めると、銀の拍車は消えてなくなり、頭はがんがんする
女は俺の銀の拍車と1ドル10セントを持ち去って消えていた
俺に残ったのは無性にサマーワインで迎え酒をしたい気持ちだけだった
*
銀の拍車なんか脱いでしまってくつろぎなさいよ、サマーワインをご馳走するわ
♪ラスト・ワルツ
帰ろうと思っていると最後の曲が流れてきた その時僕の目の片隅に君の姿が入ってきた
ひとりで恥ずかしそうにしていた可憐な君の姿
* そして最後のワルツを君と踊った お互い独りぼっちの二人
僕はその時君に恋をした ラストワルツは永遠のはずだから
二人の愛は日増しに強くなり いつも二人は一緒だった
でもいつしか君の瞳から愛のともしびが消えていった
君から別れを告げられた時僕の心はずたずたになった
*
すべてが終わった今 僕には何も残っていない 僕の涙とあのラストワルツの調べのほかには
*
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