★★★  1971年(1)  ★★★



♪ある愛の詩

 僕たちは遺伝子に操られて異性を求める。
 そうしてみると、いかなるラブ・ストーリーも遺伝子に乗せられたものなのだと思うと、いい加減白けてくる。

 あの時、飯も喉を通らないくらい彼女を思い詰めていたのは、本当に僕自身だったのか?
 それともあれは、遺伝子に踊らされた、たんなる機械的動作にすぎなかっただけなのか。


♪思い出の夏



♪愛のために死す

 私の人生の内襞は滑りやすく 縋り付いていても滑り落ちてしまう ゆっくりと定めの行き着くところへ 愛するが故の死に向かって
 どんなに世間の人が後ろ指を指そうがそれは私の唯一の避難場所 どっちを向いても私に開かれた扉はない 愛するが故の死の他には

 愛するが故の死に向かって 止むにやまれず暗闇の世界に溺れ込み 自分の人生を引替えにして愛の報いは甘んじて受けよう
 たとえ肉欲の罪は犯しても自分の気持ちに恥じ入ることはない
 世間のことなんてうっちゃっておけば良い みんな安っぽい頭でお互いに憎しみの目で見合っているのだから
 愛するが故の死に向かって

 二人の愛が添い遂げられないなら本など何の役にも立ちはしない それならいっそ燃やしてしまう方が良い 愛するが故の死に向う為
 頭を上げて出発するのだ 負け犬を返上して出かけよう 今までのことはすべてお払い箱にして 愛するが故の死に向かって
 愛するが故の死に向かって 死んだ気になって すべてをかなぐり捨て自分たちにあった物だけ持って行けばよい

 あなたは春 私は秋  あなたは私に夢中になり私は身を捧げた そして私の行き着く先はもう定まっている



♪シーズン                              ♪スーパースター

 大昔、空の青もなく、太陽も輝かず、一年も季節もない時代があった
 やがて季節が生まれ、大気中のものすべてが躍動し始めた 空は一点の曇りもなく何処までも青かった
 冬には樹木の枝は凍りつき、何時までも寝ていたい気にさせる 夏は暑さに耐え切れず人々に日陰を恋しく思わせる
 一日がなく、雨が大地を潤すこともなく、一年も季節もない時代
 でもやがて季節が生まれ大気中のものすべてが躍動し始めた 透き通った雨が降り注ぎ、ガラスのように大地を輝かせた
 秋は空にはツバメが飛び交い、木々の葉は枯れ果てた 春には新しい生命が芽生え、誰もがじっとしていられなくなる
 その昔、空に青もなく、太陽も輝かず、一年も季節もない時代があった

※「シーズン」と同じ頃に「悲しき鉄道員」も流行ったのですが、僕はこちらの方が好きでした。
  特に後半の女性ソロ部分には哀愁をそそられました。


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